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集中力を鍛え、体力を増強する方法 ~密息~



今年の2月から、世界的尺八演奏者中村明一先生に
呼吸法の個人レッスンを受けています。
尺八は音を出すのが難しく、世界の中で最も呼吸量を要求される楽器です。
そのため、中村明一先生は長年、呼吸法を探求し続けられて来ました。

その中で見つけられたのが、密息という日本独特の呼吸法でした。
普通、胸式呼吸法なら胸が動き、腹式呼吸法ならお腹が動きますが、
密息は、お腹や胸など外観を一切動かさないで横隔膜だけを動かす、
完全にインナーマッスルだけを使った呼吸法です。

身体を動かさないことにより、身体の固定ができるので、
細かい繊細な手作業をする人にとても良い呼吸法です。

実際、密息を習った歯科医師が細かい作業をしやすくなったと
おっしゃられておられるそうです。

私自身は、これまで呼吸を止めて手術していました。
オリンピック級の射撃の選手など、呼吸を止めて標的を狙います。
呼吸をしてしまうと身体がぶれてしまうからです。

私が細かい繊細な手術を得意とするのは、呼吸を止めながら
手術をやっていたためです。

学生時代から素潜りが得意で、潜水で息継ぎなしに25メートルプールを
往復半75メートル行き来したことがあります。

しかし、年齢とともに呼吸を止めていることが体力的につらくなってきました。
そこで、密息で呼吸しながらも身体を動かさない技術を身につける
必要性が出てきたのです。

米に筆先で文字を書く人がいますが、そのような場合も
密息のような細い静かな呼吸になっていることが予想されます。

身体を動かさないことにより、精神の乱れが少なくなるので
密息で瞑想を行うと深い精神状態に入りやすくなります。

瞑想で深い静寂な状態にすっと入れたり、
米に文字を書けるような静かな集中力で質の良い仕事ができるようになったりと
密息を習得することで、人生に深みが増してきます。 

先日のレッスンでは、東京大学附属病院循環器内科医師
稲葉俊郎先生と篠笛演奏者ことさんが私の前に
レッスンを受けにいらしていました。



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右から、稲葉俊郎先生、ことさん、中村明一先生、私



稲葉俊郎先生は、世界中のセラピーを統合したいと考えておられ、
今月号の雑誌「ゆほびか」にもヒーリングミュージックの
演奏とコメントをされています。



yuhobika201507.jpg



ことさんは、中村明一先生と中近東での海外演奏で
ご一緒されましたが、稲葉俊郎先生とご友人であり、
偶然中村明一先生と共通の知人であることが
分かったのでレッスンに来られたそうです。

レッスンの合間に、皆で呼吸法談義に盛り上がりました。

中村明一先生がすごいのは、尺八の大家にも関わらず、
気さくでとても謙虚なのです。

呼吸法では、リラックスすることがとても大切です。
リラックスして呼吸法を行わないと、
健康になるどころか身体を壊してしまいます。

レベルの高い呼吸法の指導者は、
リラックスしながら呼吸をしなさいと指導しますが、
ではどのようにしたらリラックスできるのか、
私もこれまで何人もの先生に教えを乞いましたが、
具体的に教えてくれる指導者はこれまでいませんでした。
ところが、中村明一先生は、いろんなテクニックを織り交ぜて、
リラックスできる具体的な方法を教えて下さいました。

こんなに緻密に教えることができるなんて、日本一、
もしかしたら世界一の呼吸法の指導者かもしれないと思っています。

しかし、そのようなレベルの高い方にも関わらず、この日、
私が四つん這いになって呼吸法を行うと、
リラックスして横隔膜が動く感覚をつかみやすいことを
発見しましたと報告すると、
「こうするのですか?」
とすぐその場で四つん這いになって、試してみられたのです。

そして、なるほど、これはいいアイデアですね。
ぼくも早速レッスンに取り入れてみますとおっしゃいました。
そして、これからも素晴らしいアイデアを
発見して下さいと励まして下さいました。
私は、その素直さ、謙虚さにびっくりしてしまいました。

すると、稲葉俊郎先生が、四つん這いから直立した
人間の進化について語り始めました。

それにも中村明一先生は、ふん、ふんと聞きながら
どんどん知識を吸収されて行かれました。

私自身は、自分の瞑想状態を深めたい、呼吸法を
上達させたい、細かい繊細な作業をさらに得意にしたい、
リラックス法を習得したいなどの目的で密息を習い始めましたが、
深い瞑想状態に入りやすくなりました。

瞑想の時だけでなく、
信号待ちの時間のような、ちょっとした切れ端の時間や
電車に乗っている時など、呼吸法を行っています。
また、眠れない夜も密息を行っていると、寝つきが良くなるし、
翌日の疲れが変わってきます。

集中力をつけたい方、細かい繊細な作業を行う方、
体力をつけたい方など、呼吸法を身につけると良いと思います。



missoku.jpg
中村明一先生『「密息」で身体が変わる 』(新潮選書)

中村明一先生のプロフィールはこちら


宮崎哲弥さんとの対話



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コメント

§ Re:おおおおお

(笑)
東京でのセミナーか学会の折にでも
ぜひ、お立ち寄り下さい。
美味しいものを用意して待ってます。

って、それでは折角呼吸法でひっこんだ
お腹がまた出てきてしまいますね(笑)

§ おおおおお

それは是非、会得したいです。必ずまた会えるはずと思っていますー。って、わたしが先生のクリニックをちらっと見に行きたいですー。お邪魔しない範囲でまずは、行きますー。気付かれないように。

§ Re:おー

川西先生

コメント有難うございます。

密息は手術時や精神を統一させたい時に
良い呼吸法です。

それ以外に川西先生にお勧めできるのが
ピラティスの呼吸法です。

ピラティスではドローインという
腹横筋を使った呼吸法を行うことが
多いですが、通常のドローインでは、
呼気で腹横筋を緊張させ、
吸気で腹横筋の緊張を緩めます。
この方法ではお腹を引き締める力が半減されます。

吸気時に腹横筋の緊張を緩めないまま
肋骨下部を使って息を吸うことで
腹横筋の緊張を保ったままの状態に
することができます。

つまり吐く息でも吸う息でも
腹横筋を緊張させます。

この方法により、短期間で
お腹をへこませることができます。
(おそらくウエスト数センチは簡単に
細くなります)

文章では難しくなるので
いつかお会いした時、
お知らせしますね。

§ おー

確かに私も、診察や手術の時、呼吸が止まっています。びっくりすることもあるのですが、この呼吸法はすごい魅力的です。是非やってみますー。

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プロフィール

永久 晶浩(ながひさ あきひろ)

Author:永久 晶浩(ながひさ あきひろ)
国立神戸大学医学部卒業
目白ポセンシアクリニック院長
https://ssl.possenssia.com/profile/
心のあり方まで含めた「美」についての総合研究者

古代ギリシアから現代アートまで古今東西の芸術的文化を研究している

主な著書に「アルファ型美人のすすめ~愛される美人vs.愛されない美人~」「『NO』と言えれば人生は開ける」

診療日誌を日々更新中

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