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運の作り方 ~良いマナーを身につけよう~



私たち美容外科医の仕事は、最終的には体力勝負です。
常に100%の集中力を発揮できるベストのコンディションを維持するために
私はお金も労力も時間も惜しまず使っています。

今回も、タイの高級リゾートスパ・チバソムでセラピストをしている
Mさんが来日して1か月間東京に滞在すると情報が入ったので
週1回ずつ4回のセラピーを予約しました。

チバソムは、タイ王室御用達ビーチリゾート・ホアヒンにあるアジアで
初めてのデスティネーション・スパで、ベッカム夫妻やヨン様などを
顧客として持っている健康や美への意識が高いセレブ御用達の滞在型スパです。
過去10 年間、英国コンデ・ナスト・トラベラー誌の読者投票で
常にトップ3に選出され続けました。
2006年米国トラベル + レジャー雑誌の読者投票に於いても
「ワールド・ベスト・デスティネーション・スパ」に輝いています。



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(写真はChivasomより転載させていただきました)



Mさんは、1/fのゆらぎを体現したような不思議な雰囲気を持つ女性で、
しゃべり方も動作もとても穏やかでゆったりとされ、まさに
セラピストとして生まれてきたような素敵な女性です。

初めてセラピーを受けたのは1年以上前になりますが、当時、
その独特のゆったりとしたリズムにびっくりして
どうやったらそのような癒しの雰囲気をまとうことができるようになるのか
いろいろ調べて研究したことがありました。

そんなMさんなので、お金にも執着がないのか、今回も施術が終わって
請求された金額がとてもわずかでした。
(私は自分が良いと思ったものにはお金を惜しまず使うので
セラピーにいくらかかるか知らないまま申し込んでいました)

ちょっと非常識なくらい安い金額だったので、私は普通ならこれくらいは
かかるだろうという金額を渡そうとしましたが、受け取ってくれませんでした。

そこで、最低でもこれくらいは支払うべきだろうという金額を
「受け取ってもらわないと困ります」
と言って、無理やり押し付けて渡しました。

「困る?」
と、Mさんは不思議そうに言いながら、何とか受け取ってくれました。

請求額はMさんが自分で決めた金額なので、Mさんに悪いからとか、
申し訳ないという気持ちで無理やりお金を渡したのではありません。

自分のために動いてくれた人、
自分のために働いてくれた人に
それ相応の金額を支払わないと
自分の運が悪くなってしまうのです。


その時は支払わずに済んで得した気分になっても、
自分の運が悪くなってしまっては本当に自分が大変な状況になった時に
外からの助けが来なくなってしまいます。
だから、支払うべきお金を受け取ってもらわないと困るのです。

特に私のように事業をやっている人間にとっては、
良い運をしっかり持っておくことは重要です。

私のクリニックは開院して丸13年になりますが、
これまで良いこと、悪いこと、いろんなことがありました。
大変な目にも何度も遭いましたが大きな医療事故もなく、
医療訴訟ゼロでたくさんの患者様にご来院いただき、
安定した運営をしています。
多くの困難を乗り越えて来られたのは究極的には運の力です。

あと一歩間違えていたらどうなっていたか分からない。
でも、そんな時にも事態がすっと良くなったり
偶然解決策を発見できたり、助けてくれる人が現れたりして
何とか乗り越えることができました。

その一方で、一時期は絶好調の極みにありながら、傲慢になり、
すべてを失っていったドクターたちを何人も見てきました。

現在、私のクリニックはすごく良い状況にありますが、
そんな調子が良い状態だからこそ、傲慢にならず、
自分の運が良くなるように心がけていかなくてはいけないと思うのです。


以前も体調管理のため、近所の整体院に行きました。
そこは飛び込みOKなので便利で、私は疲れが溜まったのを感じたら
フラッと立ち寄ります。

私の施術の途中で新たなお客さんが来て待っていました。

私の施術が終わると、担当の整体師さんが
私にお茶を出そうとしてくれたので
「次のお客さんが待っているので、いいですよ。
このまま帰ります」
と言って、さっさとお店から出て行きました。

このようにお店のことを思って行動してくれるお客が良い客です。
良い客になった方が自分の運を蓄えられるし、
次に行った時のサービスも良くなるのです。


でも、そういったことができない人たちがいます。
いつも自分中心でいなければ我慢できず、騒ぎ始める人たち。
「育ちが悪い人たち」と呼ばれることもありますが、私的に分析すれば、
「自己肯定感の低い人たち」です。

自己肯定感が低いと、少しでも自分が見くびられたと
感じる状況になることが受け入れられなくなるのです。

そんな人たちはたまたま成功すると傲慢になって
いろんなところでクレームをつけます。
クレームをつけて相手を謝らせることで自己重要感を
満たそうとするのですが、当然、嫌われます。
陰で文句を言われながらも地位やお金があるうちは、
それで通用してしまいます。

風向きが変わってその人から地位やお金がなくなると、
取り巻き連中は蜘蛛の子を散らすようにいなくなり、
本当に行き詰った時、誰も助けてくれません。

あれだけ可愛がってやっていたのにと文句を言いますが、
その人の人徳で集まってきたのでなく、その人の持っている
地位やお金に集まって来ただけなのだから当然のことです。

自分の地位が上がっていけばいくほど、人(特に目下)を大切にし、
生きたお金の使い方をし、頭を低くして謙虚に生きていかなくてはいけないと思います。

それができず、一時期は絶好調の極みにありながら、傲慢になり、
すべてを失っていった人たちがたくさんいるのです。

だから、たとえ絶頂期にいる時でさえ、傲慢になってはいけません。
良いマナーを心がけたいものです。

当院にご来院される患者様の中にも、変なこところで意地を張ったり、
だらしがなかったりして、運を下げてもったいないなと思う方がいらっしゃいます。

目白ポセンシアクリニックには、他院で埋没法を受けて
失敗した患者様から問い合わせが多くあります。
当院では電話ではご予約の受付しか対応しておりません。
悩んでいるのだったら、ご来院され、実際に状態を見せていただいた上で
どうするのが良いのか検討していくしかありません。
電話での相談は受け付けていませんと申し上げているにも関わらず
ウジウジ30分も1時間も電話で悩みを言い続ける方がいらっしゃいます。
1時間話をしようと2時間話をしようとウダウダ言ってるだけでは
まったく状況は変わりません。
他の患者様もいらっしゃるので、はっきり言って診療妨害です。
そんな他人に迷惑をかけても平気な人には、天からの助けなんて降りて来ません。

本当に助かる方はさっさと電話で予約をしてすぐにご来院され、
さっと手術を受けて楽になられています。
うまくいく人は決断も行動のスピードも速いのです。


また、良い結果を出している患者様は、マナーも良く
ご来院時間もしっかりと守って下さっています。


マナーを良くすることが手軽で簡単に短期間に運を良くできる方法です。

最近聞いてびっくりしたのは、1時間前にすでに目白に到着していたが、
早く行き過ぎてもクリニックの迷惑になるだろうからと、
1時間駅前の喫茶店で時間を潰して待っていましたと
おっしゃっておられた患者様がいらっしゃいました。
この方はプレミアムコースで全切開法の手術をお受けになられ、
わずか6日後には会社に復帰されました。
このように良い結果を出す方は、素晴らしい行動をされています。


この記事を書いていて、思い出した出来事があります。
私も他の多くの事業主と同じようにクリニックの立ち上げの時には、
開業資金を金融機関から融資してもらいました。
正確には、東京都の制度融資を利用し、東京信用保証協会の保証を受けて
指定金融機関から融資を受けました。

融資を受ける際に、その金融機関の出資者になる必要がありました。
借入を順調に全額返済し、出資者でいる必要がなくなりましたが、
私は律儀なところがあるのでお金を貸してくれた恩返しに、
しばらく出資金はそのままにしておきました。

ところが、その金融機関が規模縮小し、移転もしたので、
万が一のことがあってはいけないと、出資金を回収しようとしたのです。

その金融機関のルールでは、3月31日までに申し出た場合、
その年の6月1日に返金してくれるとのことでしたが、
それを越えると翌年の6月1日まで待たなくてはいけないとのことでした。
運が悪いことに、私が出資金の引き上げを申し出たのが、4月1日。
1日違いで翌年の6月まで待たなくてはいけないと言われました。

私はそれを聞いて納得できず、そのようなルールがあるのなら
契約時に契約書か何かにそのような記載があるはずだからそれを見せて欲しい。
その契約書に私がサインをしているなら私の確認不足だったので
そのルールを受け入れると伝えると、そのような契約書はないが
口頭で伝えているというのです。

厳正な金融機関のお金のやり取りで口約束なんてふざけるなと
私は文句を言い、その金融機関の支店長まで出て来て、論議となりました。

確約はできないが、株主総会で何とかできる可能性があるので
待って欲しいと言われました。
私は、ふざけるなという気持ちでしたが、
押し問答にしかならならないので諦めました。
もし、その金融機関が1年以内にダメになって出資金を回収できなくても
開業させてもらった恩がある、出資金が戻って来なくても
開業できたことの方が価値が上なのだから諦めようと思いました。

その後、担当者と出資金引き上げの手続きをし、書類の記入が終わると、
支店長は奥の部屋に戻って居なくなっていました。
私は帰る前に、支店長を呼んで欲しいと担当者に言いました。

支店長はまた何か文句を言われるのかと
表情をこわばらせながら奥から出てきました。

「開業した時は開業資金を融資して下さり、有難うございました。
お陰様で経営もうまく行って順調です。
あの時は本当に助かりました。
有難うございました」
と言って私は深々と支店長に頭を下げました。

支店長は驚いた顔をしながらも表情からこわばりを解き、
「そうだったんですか。どこで開業されているのですか?」
そ、急に態度を柔らかくして話しかけてきました。

その金融機関のドヨンとした空気。
支店長をはじめ、職員の負け組オーラのしょぼくれた表情。
何とか一瞬の間でも、支店長をはじめ、職員の方々に
自尊心、自己重要感を高めてもらいたい、
仕事への情熱と誇りを取り戻していただきたいと思い、
私はそのような行動をとったのです。


相手の自己重要感や自己肯定感を高めてあげられるようなお客。
そんなカッコ良い、粋な客になれたらいいなと思っています。


その年の6月1日、支店長が言った通り私の出資金は戻ってきました。
最後の行動が効いた為なのかどうかは分かりません。
しかし、今思い出しても、良い振る舞いができて良かったなと思ってます。


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コメント

§ Re: ありがとうございます

病院の経営が持ち直されて良かったですね。
川西先生は素直に話を聞かれ、
どんどん実行されていかれるので
成果も出てきやすいのだと思います。

§ ありがとうございます

本当にそのとおりだと思いますー。
先生から色々アドバイスいただいたり本を読んだり、本当に参考になりました。経営的には少し持ち直してくれました。この調子でみんなのやる気も引き出していけたらと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。

§ Re: 確かに

川西先生、お久しぶりです。
コメント有難うございました。

ブログを更新したいと思いながら3か月も経ってしまいました。
病院の運営の方はうまくいかれてますでしょうか?

下の立場の時は純粋に技術を磨いているだけでも
良いかもしれませんが、立場が上になればなるほど
自分ひとりでコントロールできない
いろんな状況が出てくるので、
運や人徳を大切にしていきたいと思っています。

よろしくお願いいたします。

§ 確かに

自分の行動を振返って、納得するところが沢山ありました。これからも気をつけて行きたいと思いますー。

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プロフィール

永久 晶浩(ながひさ あきひろ)

Author:永久 晶浩(ながひさ あきひろ)
国立神戸大学医学部卒業
目白ポセンシアクリニック院長
https://ssl.possenssia.com/profile/
心のあり方まで含めた「美」についての総合研究者

古代ギリシアから現代アートまで古今東西の芸術的文化を研究している

主な著書に「アルファ型美人のすすめ~愛される美人vs.愛されない美人~」「『NO』と言えれば人生は開ける」

診療日誌を日々更新中

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