診療日誌1 ~美容外科医の2日間・1日目~



7月17日
本日は、朝一番から手術のため早めにクリニックに来て手術の準備を行いました。
10時から埋没法、11時から目頭切開のカウンセリングと手術です。
そのカウンセリングをやっている間に、2日前にスーパークイック法を受けた
患者様のアフターケアとして点滴治療を行いました。

この患者様は接客業で本日午後からもう出勤のため、腫れを早く引かせる点滴と、
風邪気味というとことで、15gの高濃度ビタミンC点滴を行いました。
風邪を引いたら風邪薬を飲むより、ビタミンCやビタミンDを摂った方が良いです。
対症療法ではない、身体の根本から治してくれる栄養療法が大切です。

12時半からマイクロカット法でモニター希望の患者様の手術でした。
一重だと、どうしても目つきが悪くなってしまいます。
この患者様も性格は良い方だったのに、見た目でかなり損をされていました。
周りにあまり知られたくないとのことで奥二重にしましたが、
周りに知られることなく、可愛らしい、良い印象になりました。
腫れもわずかでした。



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術前



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術後:可愛らしい印象になりました



13時半には、福岡からご来院の患者様がいらっしゃいました。
5年前にやった目頭切開の修正希望の患者様でした。
前回の目頭切開の術者は日本形成外科学会認定専門医でしたが、
なぜか左の目頭だけに長さ5cmの大きな傷跡がありました。
左右でどうして切開の長さがこんなに極端に違うのかも不思議でしたが、
それと同時に汚い傷跡にもビックリしました。
皆様も◯◯専門医という言葉には騙されないで下さい。

左の傷跡修正と、切り過ぎた目頭切開の修正をご希望されました。

前回の傷跡修正から始めましたが、傷跡修正は
汚い傷跡を切除しなければいけないので、
理論的にはさらに目頭を切り足す効果が出ます。
切り過ぎた目頭切開をさらに切り足してから、
戻す手術を行うというとところに今回の手術の難しさがありました。

仕上がりのイメージを壊さないように
出来る限り腫れを少なくして、傷跡修正を行いました。
そして、目頭切開の修正術に入ります。

私は、通常の目頭切開でも今回のような目頭切開の修正術でも、
必ず患者様に鏡で状態を見てもらいながら手術を行なっています。

まず右の修正を行い、鏡で見ていただきましたが、
もっとやって欲しいとのことでさらに戻しました。
もう一度、ミラーチェックを行うと、今回はOKでした。

左に移りました。
1回目のミラーチェックでは不満足、
2回目でもさらに戻して欲しいとのことでした。
3度目でやっとOKが出ました。

「先生、前回はこんなに丁寧にやってくれなかったですよ」
「わざわざ福岡からお越しいただいているのです。
これくらいのことはさせていただきますよ」
とお伝えしました。

美容外科業界も競争が激しく、多くのクリニックが価格競争に巻き込まれています。
会員価格やらモニター割引で必死に客( 患者様)を引こうとしています。

しかし、私はそのやり方は間違っていると思うのです。

例えば埋没法を例に出せば、今なら1万円を切って埋没法を受けることができます。
しかし、1万円しか払っていなくても患者様は不満を持ち、
わざわざ94,500円払って当院に手術を受けに来られています。

つまり、値段を安くするだけではユーザーは満足しないということです。

車でも二千万円も三千万円もするフェラーリなのに、
生産が注文に追いつかず、入手するまで数ヶ月待ちになったりします。

ユーザーは自分が欲しいものにそれだけの価値があると感じたなら、
高くてもお金を払おうとするのです。


だから、大切なことは価格を下げることでなく、ユーザーの方々に、
確かに払う価値があった、払って良かったと感じていただくことです。


このような方針で目白ポセンシアクリニックを運営しています。

この患者様は目頭の修正に加え、埋没法もお受けになられ、
547,500円当院に支払ってくれていますが、
「先生しかこんなにしっかりとやってくれません。
なんとお礼を言って良いか分かりません」
とおっしゃりながら、ニコニコされているのです。

それともうひとつ、私がこの患者様のために一生懸命やってあげたい理由がありました。

この患者様は7月14日の日曜日に手術の申し込みをされましたが、
金融機関が休みなので手術費用を全額振り込むことができないと言ってこられ、
手術の予約を押さえるためにとりあえず1日に振り込める上限額の
10万円だけ振り込んでいただき、残額を平日に振り込んでいただくことになりました。
金融機関の休み中はこちらで振込の確認が取れないため、
振込の確認のために振込票をFAXしていただきました。
そこには、10万円振り込んだ記載と通帳の残額が示されていました。
残高441,639円!

通帳の残高が手術代金残額447,500円を切っています。
金融機関がお休みだから手術費用を振込むことができないという
患者様の説明に私は納得がいかなかったのですが、
残高を見ておっしゃっておられた意味がようやく理解できました。
週明けに口座に足りない分を入金してから当院に振り込んでくれるのでしょう。

こんなギリギリのところで私に賭けて下さっている!

そう思うと心が熱くなりました。
この振込票を見て、絶対に満足して福岡まで帰っていただこうと決心したのです。

以前、手術を受けたいので貯金箱に貯金をして手術費用を貯めました言って、
貯金箱にギッシリ貯まった500円玉を持って来られた高校生もいらっしゃいました。



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こんなお金は物理的に重いだけでなく、価値も重いお金です。
いつも以上に力をいれて手術を行いました。

目頭修正の患者様から手土産をいただきました。



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さらに、4日後の抜糸時にも、買い物に行って私に似合いそうな
ハンカチを選びましたとおっしゃってハンカチをいただきました。
私のブログを読んで、私が白の革ジャン着ていたので、
それに似合う柄のハンカチを選んでくれたそうです。



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白い色鮮やかな素敵な色彩のハンカチを有難うございました



このような方は金銭に関係なく、心が豊かなのです。
豊かな心が豊かな人格や幸せな雰囲気を作っていきます。

今回の目頭切開修正も患者様には大満足していただけましたが、
私もまさか5回もやり直すことになるとは思っていませんでしたので、
予定が大幅に遅れ、お待ちいただく患者様が増えてしまいました。

さらに今朝は、他院で行った埋没法の糸を抜去して欲しいと電話がありました。
何時になっても良いから今日やって欲しいとの依頼です。
埋没法で変にされてしまった精神的辛さは大変なものです。
私は埋没糸抜去をご希望される患者様には、1日でも、
1時間でも早く取って楽になっていただきたいという気持ちがあるので、
本日の予約は混み合っていたのですが、無理やり予約を入れてしまっていたのです。
しかも、その患者様は約束の時間よりずっと早くご来院され、お待ちになっています。

私のクリニックは患者様のプライバシーを守るため、
相席をせず、ひとり1室ずつ使っています。

スタッフから言われました。
「院長、もう使える部屋がありません」
「部屋がないことはないだろう。うちは完全予約制だよ」
「本当にないんです」
実際、お待ちしていただく患者様が多すぎて、
部屋割りが本当にギリギリになっていました。

埋没糸抜去のカウンセリングと手術、ピアスの穴あけ、
モニター検診及び撮影、埋没法手術、他院で眼瞼下垂がうまくいかなかった相談と
息のつく暇なく行なって受付に戻ると、
「先生、二重のカウンセリングでお待ちになられていた患者様が
急に気分が悪くなったと言って帰られました」
と、報告がありました。

1時間以上お待ちいただいていたので、本当に気分が悪くなったのか、
気分を害されたのかは分かりませんが、いずれにせよ心配になりました。

「どうしてその時、報告しないのだ。ここはクリニックだよ。
クリニックにいるのに気分が悪くなったから
帰られたというのでは医者の恥になる。
気分が悪くなったなら、リカバリールームで休んでいただくなり、
点滴治療するなりできたはずだよ」と、スタッフを注意しました。

夜、少し時間が空いた時にその患者様にお詫びのメールを差し上げました。

「本日はせっかくご来院頂いたのに、対応することができず申し訳ございませんでした。
体調を急に悪くされたとのことで、リカバリー室で横になっていただいたり、
点滴治療もできたはずですが、行き届かず、申し訳なく思っております。
お大事になさって下さい」

患者様からお返事をいただきました。
「永久院長先生、受付の方へ。
ご親切に本当にありがとうございます。また改めてお伺いします。
今日の予約状況で先生の信頼感が増しました!」

温かいお言葉ありがとうございます。

私の返信。
「ご返信ありがとうございました。
ひとりひとりの患者様を丁寧に診療していると、
どうしても予想を上回る時間を取られることがございます。
◯◯様(今回の患者様)を診療する時もご納得のいかれるよう
お時間をかけて丁寧に診療しますので、本日のところはご容赦いただければ幸いです」

読者の皆様にも申し上げたいのですが、
私たち目白ポセンシアクリニックスタッフ一同、
全力で診療しております。

おひとりおひとりの患者様を大切に診療しておりますが、
カウンセリングから施術、検診まで私ひとりですべて行なっておりますので
業務の中で至らないところも出てくるかとは思いますが、
ご容赦いただければ幸いでございます。

今後共、よろしくお願い申し上げます。


追記;
目頭切開修正の患者様から術後経過のメールをいただきました。


私の目の調子はといいますと
バッチリです
(*^▽^*)嬉しい~!

二重の幅もなじんできて可愛らしい目元になってますヽ(^o^)丿

〓魂がこもった手術ありがとうございました!
手術日当日は目頭修正の際何度も鏡をみさせて確認しながら
微調整してくださり私が好きな目頭にして頂き本当に嬉しいです!!

他病院で二件手術の経験があるのですが
あんなに丁寧な手術経験したことがありませんでした。
永久先生の手術はものすごく丁寧な手術と
評判で聞いていたのですが手術始めから、
こんなにも他病院との違いに驚いていました

傷も本当にどこの病院よりも、最小限
おかげ様で腫れも少なく、きれいに仕上がってます。
あとは赤みがとれた時が楽しみです!!
ん~でも前経験した赤味と比べものにならない程度なので実はあまり気にならない、
☆本当に傷小さいですヽ(^o^)丿☆

術後とゆうより自分で虫にさされてかじったみたいになってます。
もう気分は楽です!

先生にゆわれたとおり温めます〓
東京に行く際は先生の所に必ず立ち寄ります〓
離れているのでなかなか逢えず残念ですが(>_<)

手術がお上手だけではなく美的感覚が優れている先生に出会えて
私はとてつもなくラッキーです。
心よりありがとうございました。


詳しい経過のご報告、ありがとうございました。


また、気分が悪くなり、お帰りになられた患者様も後日、当院で
埋没法をお受けになられました。
手術当日、メールをいただきました。


永久院長先生、本日は埋没法をして頂き、本当にありがとうございました。
希望通りにして頂き嬉しいです! 感謝申し上げます。


喜んで頂けて嬉しいです。こちらこそ、ありがとうございました。







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プロフィール

永久 晶浩(ながひさ あきひろ)

Author:永久 晶浩(ながひさ あきひろ)
国立神戸大学医学部卒業
目白ポセンシアクリニック院長
https://ssl.possenssia.com/profile/
心のあり方まで含めた「美」についての総合研究者

古代ギリシアから現代アートまで古今東西の芸術的文化を研究している

主な著書に「アルファ型美人のすすめ~愛される美人vs.愛されない美人~」「『NO』と言えれば人生は開ける」

診療日誌を日々更新中

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