謹賀新年2015 ~愛を伝える~



遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
1月も下旬を迎え、やっと新しい記事をブログに書いています。
それくらい、忙しい日々を送っていました。

昨年年末も例年以上に大忙しでした。
12月23日から31日まで連続9日間出勤して
朝から夜9時、10時までずっと手術をしていました。
年明けに経理をして数えてみたら、
この9日間でちょうど80人手術していました。
それまで昨年もたくさんの患者様に来ていただけて良かったと
幸せな気分に浸っていたのに、80人も手術をしたのだと知ったら
急に疲れがドバッと出てきてしまいました。
それまで元気だったのに急に疲れが出てきてしまったので、
今後は数えるのをやめようと反省しました。

人生には知らない方が良いことがたくさんあります。
敢えて、パンドラの箱を開けようとしない。
賢く生きようとするよりも、意識的にバカでいる方が
楽しく、幸せに生きられるのではないかと最近は思っています。



新年は、椿山荘でのんびりしました。




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琴の演奏



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正月の酒のふるまい



前回のブログに書きましたが、昨年11月は
ハワイ大学に勉強に行き、熱心な多くの先生方とお話させていただきました。
しかし、違和感も感じました。
やはり、私が目指しているゴールと、他の先生方が
目指しているゴールが違うことを改めて感じたのです。


他の先生方は、患者様に美容医療を提供したいと考えられておられます。
これは、当然のことです。
しかし、私は美容医療を通して
患者様に愛(普遍的愛:Universal love)を伝えたいと願っているのです。


心理学用語に「アンカリング」という言葉があります。
アンカリングとは、ある特定の体験に対して、
五感を利用した感覚的な刺激を条件付けし、
その体験を定着させてたやすく引き出せるようにすることです。

有名な実験「パブロフの犬」も、アンカリングの一種です。
犬は食事中に唾液を分泌します。
食事中にベルの音を鳴らして条件付けを行うと、
今度はベルの音を聞いただけで、食事がなくても
唾液を分泌するようになります。
つまり、ベルの音がアンカーとなり、
唾液を分泌させるようになるのです。
この条件付けがアンカリングです。

私は、アンカリングの仕組みを知った時、
これはまさしく美容整形に当てはまると直観しました。

患者様が手術をお受けになられると、
手術をした部分に患者様はアンカリングされるのです。
もし、患者様が手術中に雑に扱われるなど嫌な想いをしたら、
その体験がそのままアンカリングされ、
自分の手術をされた部分を鏡で見る度に
無意識にその嫌な体験が蘇って来ます。

逆に、手術中に丁寧に扱われた、
大切にされた経験もアンカリングされます。

カウンセリングから手術中、そして手術後までの体験は
その患者様にとって貴重な体験になります。
手術をされた部分を見る度に無意識にでも、
自分は愛されるに値する存在なのだ、
大切にされる存在なんだということを
思い出していただきたいのです。

そしてこれが今後、患者様が生きていく上で、
強力なアンカーとなって働いてくれると思うのです。
私は、自分が手術をする患者様の人生にエールを
送るつもりで手術をさせていただいています。

普段からこのような気持ちで診療しているのですが、
患者様によっては、私がどんなに努力しても、
反応してくれない方がいらっしゃいます。
こんなに患者様のことを想ってやっているのに
どうして分かってくれないのだろうと、長年疑問に思っていました。

それが年末、ゲーリー・チャップマンの
「愛を伝える5つの方法」を読んで、謎が解けました。
ゲーリー・チャップマンによれば、愛を受けたと感じる
「愛の言語」は5つあり、人によって違うとのことだったのです。
やさしい言葉をかけられると嬉しくなる人もいれば、
おべんちゃらを言われて嫌だと思う人もいます。
(私はおべんちゃらに聞こえてしまうタイプ)
やさしく触れられることによって嬉しく感じる人もいれば、
ベタベタ触られて嫌だと感じる人もいるでしょう。
(私は触れられると嬉しいタイプ)

目白ポセンシアクリニックでは、患者様への声がけを励行していますが、
いくら私が優しい言葉をかけても、言葉に反応しないタイプの患者様には
大切にされていると感じていただけないのです。

この愛を受けたと感じる言語(手段)は、以下の5つあります。
1.肯定的な言葉
2.クオリティ・タイム(クリスマスを一緒に過ごす。誕生日パーティーなど)
3.贈り物
4.サービス行為(何か親切なことをやってあげるなど)
5.身体的なタッチ


人によってこの5つのどれがあてはまるか分かりません。
そのため、普段の診療の中にこの5つの要素を
ちりばめていくことが大切です。

「いかがですか?」「大丈夫ですか?」など、
患者様に対するお声がけ、
必要な人にはクーリング用のアイスノンをお渡ししたり、
急に雨が降ってきた時には傘をお渡ししたり、
荷物が多い患者様にはお荷物をお持ちしたり、
緊張している患者様にはやさしく背中を撫でてあげたりなど、
いくらでもアイデアを出して、実践していくことができます。
(これらはこれまで目白ポセンシアクリニックで行ってきたことです)

嬉しいお便りが届きました。
以前、「美の帝王学」に書いた当時16歳の少女と
そのお母様からそれぞれお手紙をいただいたのです。

当時16歳だった少女も18歳になり、センター試験の直前に
わざわざ長文の手紙を書いて送ってきてくださったのです。
そこには、彼女の進路についての決意などが書かれていました。
一部抜粋させていただきます。

「私には医師になりたいという夢があります。
小学校からずっと憧れていた職業です。
人の命を救う立場に立って、日本の医療に
貢献できる人間になりたいと願っていました。
ですが、永久先生と出会って、新たな目標を見つけました。
それは、先生が私に与えて下さったように、患者に喜びという光を与えることです。
目白ポセンシアクリニックは、優しさと暖かみであふれていました。
私はそんな暖かみのある医療を伝える女医になりたいです。
永久先生は私の憧れであり、永遠に尊敬していきたく思います」

お母様のお手紙にも、娘さんについて書かれていました。
「アナウンサー、お天気お姉さんになりたがっていた彼女の気持ちが、
先生に出会えて小学校の頃に夢を抱いていた
医師になりたいという想いを甦らせられた気がします。
彼女の夢は、あの日以来、先生のような
医師になりたいと憧れて強く夢を抱いたようです。
友達が憧れや特に夢がないと聞いている中で
永久先生との出会いは彼女の人生の
貴重な指針になるスタートだったような気がします」

私にとっては、クリニックの売上が上がるよりも
自分が手術をした患者様からこんなふうに
喜んでいただけることの方がよっぽど嬉しいのです。

売上が上がったと喜んでいるドクター連中に、
患者様からそこまで想っていただけるだけの治療をやっているの? 
と、言いたい気分です。

新年になり、今年の目標や抱負を
ブログなどに発表されている方を多くお見受けしました。
しかし、私には特別な目標や抱負はありません。
ただ、これまで以上に光を与え続けられる存在になりたいと願っています。
私の手術を受けてくれる患者様、そして仕事以外でも私に接する人々に、
感動や感謝、喜びや笑い、元気ややる気や勇気や希望、
そして傷ついている人には癒しを与えたい。


本年もよろしくお願いいたします。

プロフィール

永久 晶浩(ながひさ あきひろ)

Author:永久 晶浩(ながひさ あきひろ)
国立神戸大学医学部卒業
目白ポセンシアクリニック院長
https://ssl.possenssia.com/profile/
心のあり方まで含めた「美」についての総合研究者

古代ギリシアから現代アートまで古今東西の芸術的文化を研究している

主な著書に「アルファ型美人のすすめ~愛される美人vs.愛されない美人~」「『NO』と言えれば人生は開ける」

診療日誌を日々更新中

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